今回は前回の続き、「土地家屋調査士 本試験の内容」の話をします。
先ずは試験の概要です。

土地家屋調査士 試験概要

土地家屋調査士の受験するにあたり特別な資格等は特に問われていません。
年齢、学歴関係なく受験できます。
(後述しますが、受験する事について特に制限はありませんが、持っていて受験時に有利な資格はあります。)

試験は毎年一回実施されています。
試験は、筆記試験面接試験の2つから構成されています。

筆記試験

筆記試験は毎年10月に実施(平成29年までは8月に実施)、筆記試験に合格した者が1月に実施される面接試験(平成29年までは10月に実施)を受けられます。
実質のところ、面接試験は試験ですが合否に関係するものというよりは形式的な面接といった感じなので試験そのものは筆記試験のみと考えていいと思います。

面接試験

面接試験は口頭で試験ぽい内容を問われますが、上手く答えられなくても誘導的にヒントをくれたり、素直に「忘れました」と言っても先ず落ちることはないです。
服装や挨拶がきちんとできる。

つまり人物が土地家屋調査士として常識ある人間かをみる試験だと思います。
通年口頭試験で落ちる人はほぼ0%です。

筆記試験の内容

筆記試験について説明します。
筆記試験は、午前の部午後の部に分かれてます。

同日に、午前に2時間の試験と午後に2時間30分の試験に分かれて受験します。

しかし、午前の部については、条件を満たせれば免除する事ができます。
この条件というのが、先ほど触れた「受験時に有利な資格」です。
あらかじめ取得していれば試験の一部(筆記試験の午前の部)が免除になるというものです。

もちろんこの免除を受けなくて受験する事も十分可能です。
しかし例年合格者のほとんどがこの午前の部の試験免除者です。

ですから、実質土地家屋調査士の筆記試験は午前の部の免除を受けて午後の部のみで受験するものだと考えたほうがいいです。

はい、それではここまでのまとめをしますね!!

土地家屋調査士試験の概要 まとめ

  1. 土地家屋調査士の試験は筆記試験面接試験で構成されている
  2. 面接試験は形式的な試験である
  3. 筆記試験は午前の部午後の部に分かれている
  4. 午前の部は免除することができ合格者のほとんどが免除者である

つまり、土地家屋調査士の試験というのは筆記試験の午後の部(2時間30分)のみが本当の意味での土地家屋調査士試験です!!

分かりましたか?
一見ややこしいように見える試験概要ですが、要は午後の部の筆記試験さえすれば合格できるのです!!
こう考えるとグッとハードルが下がった感じがしませんか?

短期集中で土地家屋調査士が合格しやすい試験というのはこういった理由もあります。

さて、ここまでの話で気になるのは「午前の部の免除」の事ではないでしょうか?
次に午前の部免除について詳しく述べていきます。

土地家屋調査士試験 筆記試験 午前の部の免除について

午前の部の免除

それでは午前の部の試験免除について話をします。

具体的に午前の部の試験を免除できる人は、測量士測量士補一級建築士二級建築士のいずれかの試験に合格したことがある人です。
(その他の免除方法は初学者向けでないので、今回は説明を割愛します)

これらの資格を持っている人ならば問題ないのでしょうが、異業種からゼロから受験される方にとっては
「え!!、土地家屋調査士試験の午前の部の免除受けるのに他の資格が必要なんて、そんな余裕ない!無理やん!!」
ってなりますよね。

でもそこは心配いりません。
上記の資格を持っていない受験生は「測量士補」を受験すればいいのです!!

今「何を無茶ぶり言ってるんだ!!」って思ったでしょ?
いやいや、これ正当法の土地家屋調査士 受験攻略なんですよ。

測量士補は例年5月に実施される試験です。
5肢択一問題 28問が出題されます。
合格に1問当たり25点と計算し700点中450点(約7割)以上が合格とされています。
早い話、5択問題を28問出題されて18問以上正答できれば合格です。

測量士補の合格率は高いです。
大体30~40%です。

他の資格(測量士、一級建築士、二級建築士)よりも断然に取得しやすいです。
午前の部免除を受けられる資格で唯一多肢択一問題だけで受験できるのも測量士補だけです。

測量士補に関してはテキストや問題集が入手しやすく、問題難易度もそれほど難しくありません。
勉強期間もゼロから知識でも3カ月程度あれば十分だと思います。

そしてここからが重要なところです。

測量士補の勉強というのはそれ自体が土地家屋調査士の試験勉強に活かされるんです。

どういう事かというと、測量士補で測量計算により座標計算を行う基本を学ぶ事ができます。
その座標の計算の仕方というのが、土地家屋調査士の本試験でも既知の知識として必要となってきます。

つまり、測量士補の勉強は土地家屋調査士試験の別勉強をしているのではなく、試験内容の一部を勉強していると同じ事なんです。
一石二鳥なんですね。

また5月に測量士補を受験し、同年の10月に土地家屋調査士を合格するという事も可能です。
これは「W合格(ダブル合格)」と言われており、実際に同年に測量士補、土地家屋調査士の両方を合格される受験生もいます。
土地家屋調査士合格に測量士補が付いてくると考えれば美味しいと思いませんか?

ここまでの話で午前の部の免除の方法が分かりましたね?
え?
「測量士補の勉強までしていられない?」「測量士補で免除を受けなくて、午前の部の試験を受けるほうがいい!!」

あぁ、なるほど。
こう考える受験生も確かにいます。
素直に午前の部を受験するほうが、手っ取り早いんじゃないかと思いますよね。

でもね、現実的な話をしましょう。
土地家屋調査士の本試験で合格圏内の受験生は午後の部のみの筆記試験2時間30分に全てをかけて挑んできます。
もうそれは並々ならぬ意気込みです。

そんな状況の中、あなたは午前の部2時間の試験に気力や体力を費やして同日の午後部2時間30分のみに賭けている合格圏内の猛者と対等に受験できるでしょうか?
恐らく無理だと思います。

その証拠に、どこの土地家屋調査士の予備校でも午前の部の筆記試験対策はしていません。
また午前の部の筆記試験の過去問や問題集などの一般書籍も存在しません。

これはどういう事か分かりますよね?
午前の部と午後の部を受験して両方とも合格点に達するという事は現実的ではないという事です。

逆にW合格としての測量士補&土地家屋調査士の講座は一般的によく見られます。

午前の部は10問の5肢択一問題1問の作図のある記述問題から構成されています。
多肢択一問題だけならいざしらず、作図は大きな負担です。

作図というのは単純に〇×的な解答では無いため、正誤判断も出題側にゆだねる形となるのも不安です。
例年午前の部を突破できる受験生は合格者全体の5%にも満たない事からも、いかに不効率な受験対策かという事が分かります。

仮に午前の部のみ合格点に達していれば、その年度と翌年のみ午前の部を免除されるという特殊ルールがあり、それを狙う受験生もいます。
しかし、この方法より負担が少なく合格の確率が高い測量士補で午前の試験を免除という選択肢を選ぶのが賢いと言えます。

限られた時間でより良い選択肢を選択できるかという事も、この試験を合格する上で重要になってきます。

また勉強を始めた時期により、測量士補の申込が過ぎている事もあります。
その場合は、それぞれの受験時期に合せた勉強スケジュールを考えていく事が重要です。
(スケジュールについては後述します)