民法は土地家屋調査士試験全体に関係している

土地家屋調査士試験において、「民法」として出題される問題は3問です。

民法は3問しか出題されないからあまり力を入れないでいいのでしょうか?
いやいや、民法は3問しか出題されないからその程度の重要性かというとそうではなく、民法と土地家屋調査士試験に必要な不動産登記法は密接な関係にあるのです。

その事を解説していきますね。

土地家屋調査士としての民法の知識力

数学でもそうですが、足し算や引き算、掛け算、割り算といった四則演算を先ず小学生で基本として算数で学びますよね。
そして、その後段々と難しくなっていき、一次方程式なんかの公式が理解できるようになります。
当然ですが、掛け算、割り算ができない人が一次方程式を解答する事は無理です。

私たちは小学生、その後中学生へと順をおった勉強のカリキュラムで学んでいるので、算数から数学への難易度の上昇には、抵抗や違和感を感じることは少ないと思います。

しかし、まったく算数をやった事がなかったらどうなるでしょうか?
四則演算も知らないのに、いきなり数学の教科書を開いていて一次方程式なんて解けませんよね?

さて、この算数と数学の関係は、民法と不動産登記法の関係でも同じような事が言えるのです。

先ずは言葉だけでは分かりにくいと思うので、下のイメージを見て下さい。

算数という基礎の上に数学が乗っています。
同じように民法という基礎の上に不動産登記法が乗っています。

つまり、置き換えて考えるとこういう事になりますよね。

  1. 算数⇒民法
  2. 数学⇒不動産登記法

不動産登記法の条文に出てくる単語、例えば所有権やら、地役権やらもろもろ。
これらは初めて法律を勉強する人にとっては「土地家屋調査士の試験」特有の用語に思ってしまいそうになりますが、そうではないのです。

もっと平たく言ってしまうと、土地家屋調査士に限らず法律に関連した職業をしている人にとっては民法は足し算、引き算くらい基本の法律なのです。
民法という法律はそういうポジションである事を認識しておいて下さい。

土地家屋調査士試験では登記の申請でも民法の知識は問われている

では、実際にどんな感じで民法を基礎として不動産登記法に関係して出題されているかを見てみましょう。

【平成28年 第7問】

土地の表示に関する登記の申請の代理に関する次のaからeまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

  1. 委任状において、A、B及びCの人が登記の申請について代理人として選任されていることが明らかである場合には、A、B及びCは、特に共同代理の定めがされていないときであっても、共同して登記の申請の手続を代理しなければならない。
  2. Aが所有権の登記名義人である土地の合筆の登記の申請について委任を受けた代理人Bが死亡したときは、Bを単独で相続したCは、AからBへの委任状及び相続を証する情報を添付して当該登記を申請することができる。
  3. 委任による代理人により土地の分筆の登記を申請した後に、申請意思の撤回により当該代理人が当該登記の申請を取り下げるときは、当該登記の申請の取下げに関する委任状を添付しなければならない。
  4. 未成年者が所有する土地の地積の更正の登記の申請の委任を親権者から受けた代理人は、その後に当該親権者について破産手続開始の決定がされたときは、当該登記を申請することができない。
  5. 所有権の登記名義人から土地の地目の変更の登記の申請の委任を受けた代理人は、当該登記を申請するまでの間に所有権の登記名義人が死亡したときであっても、当該登記を申請することができる。

1 ab
2 ad
3 be
4 cd
5 ce

解答

これは、民法の中の「代理」という事を基礎として、土地家屋調査士の実際に登記の申請を行う場合に当てはめた問題です。
この問題を解答しようとするならば、不動産登記法だけでは解答する事はできません。

ちなみに、初学者の方はこの問題が解ける解けないは気にしないで下さい。
民法がどういう感じで土地家屋調査士試験に関係しているかの例を出しているだけです。

この設問を、さきほどの算数と数学の例えの話で言えば

  1. 算数の四則演算の知識⇒民法の代理の知識
  2. 数学の一次方程式の知識⇒土地の表示に関する登記の申請の代理の知識

という関係になります。

民法と不動産登記法の関係が理解できましたか?

民法は土地家屋調査士試験にとって非常に大事な法律である事が分かったと思います。
逆を言えば、基礎の民法がきちんとできていれば、多肢択一問題の第1問から第3問は確実に狙えるという事になります。

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